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2011年 03月 24日
昨日は父の命日だった。
職場の集合写真。父だけ坊主頭の学生姿なので、たぶんこれは戦前の写真。昼間は水道局で働き、夜は法学部に通う苦学生だった。弁護士志願だったけど、戦争のため断念した。しかし死ぬまで法学書や『法律時報』を愛読していた。心の何処かで夢を捨てきれなかったのだろう。 父は水道局に勤めていたので、台風がやって来る日には家に帰らず、職場に泊まっていた。断水した家に水を配ったり、水道管が壊れた場所を調べたり、色んな連絡をするためだと言っていた。一年でいちばん怖い日に父が不在なのは子ども心に心細かった。 その日だけは母が腕まくりして、大きな角材で窓を固定していた。母が一年でいちばん頼もしく見える日でもあった。
by jun-milky
| 2011-03-24 13:44
| 日記
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