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2007年 09月 10日
いつ死んでもいいように思い残すことがないように・・・というのは、病気をしたからではなく若い頃からの私のクセで。大切な思い出は、ひとつひとつ胸に刻み、忘れずにいたい。誰に会っても、これが最後かも知れない、と思いながら「またね」と手を振る。
いつだって死は不意打ちにやってくる。病気ひとつせずに元気満点だった人が、突然倒れて亡くなることもある。私みたいなのが誰よりも長生きできるかもしれないし、やっぱり早死にするかもしれないし、明日の事は誰もわからない。まだ若くて健康なあの子やこの子が、体力を過信して過労死するかもしれない。明日の事は誰にもわからない。 個展の初日にはたくさんの人たちが来て下さって、ひとりひとりとちゃんとお話することができなかった。はじめてお会いする方々もいたのに・・・。またお会いできたら・・・。 函館からは幼なじみが遠路駆け付けてくれた。金もないのに・・・。いや、私の個展にやってくる人たちはみんな貧乏人ばかり。申し訳ないやらありがたいやら・・・。 予定より在廊日を少しだけ延期したのは、個展というからには毎日私がギャラリーにいるだろうと思っていた人が少なからずいたからだ。遠方から手土産下げて来てくれた人もいた。偶然その日私が在廊してたけど、私が不在の日に来てくれて会えなかった人たちも・・・。 会えた人、会えなかった人。はじめて会った人。芳名帳に名前も残さずにいった人。 たくさんたくさん、ありがとうございます。 一昨日、土日にかけて再上京したのは、まったくもって親バカなかぎりだが、ひとり娘が個展を見に来るというので、ギャラリーの中にいる私の姿を見せたくなった。 大阪市内で独り暮しをする娘は仕事が忙しくて、家に帰って来るのは正月だけ。こちらもこちらで、なんやかやと忙しいので、母娘が会うのは年に一度程度。それが今年は幾度も会った。2度目のガンに危機感を感じたのか?(今は大丈夫なのだが、その時点では少しヤバく思えたのか)、忙しい娘が連日見舞いにやって来た。母の日には花を持ってわざわざ家に帰ってきた(例年は宅配なのだが)。それで、今年はいつになく、よく顔を合わせる母娘となった。 しかしふと考えると、病院でのパジャマ姿や自宅での部屋着姿ばかり娘に見せている。ううむ、これはいけない。娘に違う姿を見せておきたい。ギャラリーの中で絵に囲まれて立ってる母親の姿を見せておきたい。そんなふうに思って、急に思い立ち、新幹線に飛び乗った。 いつ死んでもいいように、こんな姿を見せておきたいと思うのは、病気をしたからではなく、若い頃からの私のクセで、今に始まったわけではないが。そんなわけで2度も上京してしまいました。こんなやつほど、恥ずかしいほどうんと長生きするんだろうな。 個展は、明日からまだ3日ありますので、ご高覧よろしくお願いいたします。
by jun-milky
| 2007-09-10 23:58
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