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2007年 12月 28日
今日は、今年最後の病院の日。朝7時半過ぎに家を出て、片道1時間半の大病院へ。
胃癌の時は近くの病院で手術して、その後の5年間お世話になった。アットホームな病院で、先生も看護婦さんたちも気さくで親しみやすかった。だから、食道癌がみつかった時も、その病院で診てもらいたかったが、主治医の先生に、食道癌は難しいので大きな病院で治療しなきゃダメだと言われ、大病院へ回されたのだった。 今日は、先日の検査結果を聞きに片道1時間半の道のり。特に異変はなし。今のところ再発の予兆もなく、経過良好。ほっと、ひと安心。大丈夫とは思っていても、やはり結果を聞くまでは少しは気になる。 「食道癌は、面倒な病気ですから、早めに見つかってよかったですね・・・」と、先生。性格が内気なのかあまり愛想のない先生だが、「よかったですね」という言葉を吐く時だけは、ふと明るくにこやかな表情になる。その表情を見ると、こちらも安心する。 春の段階では内心、不安でいっぱいだった。癌の深達度がはっきりせず、長期入院を心積もりしなきゃいけなかったし。大病院の分業的なシステムに馴染めず、自分が一匹の二十日鼠になったような心細い気分だった。気持ちが落ち着かず、不覚にもみなさんにまで、ご心配おかけして申し訳ありませんでした。 最初の予想よりもいい結果が出て、本当に私は運がよかったです。しかし医療の地域格差のことを考えると、自分だけ手放しに喜べません。病院の設備や技術によって生存率の格差は大きいようだ。私は大阪に住んでいるので、全国的にもトップレベルの病院で最先端の治療を受けることができた。まだ症例数の少ない治療法なので保険適用外だったが、病院側が多くを負担してくれたので(実験台になったご褒美か)、私の負担額は少しで済んだ。おかげで、肉体的にも経済的にも負担が軽くて済んだ。 それは、どの地域の人にも得られる条件ではないので、慎んで自分の環境と幸運を感謝したいと思います。と同時に、この国の不平等(医療に限らず、あらゆること)についても視線を向けなくてはいけないと思っています。もちろん世界的な不平等についても。 胃癌の手術をして、ようやく今年で5年目だと思っていたら、今度は食道癌。また振り出しに戻された気分で、ガックリきた時期もありましたが、ものは考えようです。 また最初の一歩に戻って、命を見つめ直そうと思います。それは、この国やこの世界やこの地球のことを見つめることにつながるでしょう。そのために神様は、私を幾度も振り出しに戻すのかもしれません。頑張りましょう。
by jun-milky
| 2007-12-28 23:58
| 日記
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