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2011年 03月 08日
歯を抜くなんて数十年ぶりのこと。
子どもの頃に虫歯を抜いて以来だろうか。 しかも横向きに生えてる親知らずの抜歯だ・・・。 どうやって抜くんだろう?と思うと、大げさなことまで考え、怖じ気づき、もうやめておこうかなんて思ったりもしていた。けど遅かれ早かれ抜かねばならず、勇気を振り絞って出かけて行った。 三度も癌の手術をしてるんだから抜歯手術ぐらいどうってことないじゃない、なんて思う人もいるかもしれないが、未知のものは常に怖いのである。だって、ただの抜歯すら、どんなものだったか思い出せないほど遠い記憶なので。 歯茎に麻酔注射された後、「あの、わたし麻酔が利きにくい方なのですが・・・」って言うと、先生が「痛かったら左手を上げてください」と。心の中で「左手、左手」と言いながら目を閉じた。左下の奥歯を叩かれたり引っ張られたり・・・というような感触はあったが、ちっとも痛くはなかった。 椅子を起こされ、「口をゆすいで下さい」と言われ、口をゆすいだ。また椅子を倒されて、手術の続きをするのだと思ってたら、「口を開けて下さい。ガーゼを詰めておきますからね」「え!? もう抜けたんですか?」「はい、抜けましたよ」 え!?うそ!? と思うほど、あっという間に親知らずは抜けた。ほんの5分程度だったと思う。あまりにもホッとして、嬉しくなって、何度も先生にお礼を言って退室した。私があまりにも大げさなので、先生も笑ってた。 麻酔の注射をされる前に、歯並びがきれいだと誉められ、少し自慢げな気分になったが、あれって患者をリラックスさせるためのサービス精神かな? なかなかの腕前だった。いい医者に当たってよかった。 帰り道に思い出した。子どもの頃よく、色んな人から歯並びがきれいだと誉められた。なので友だちから「自分の顔の中でどこがいちばん好き?目?鼻?口?」なんて聞かれたら、いつも「歯並び」と答えていた。歯並びは顔のうちには入らないかもしれないが、他に自慢できる部位はなかったので。いつも「歯並び」と答えていた。 30過ぎた頃には煙草のヤニですっかり薄汚れ、自慢の歯ではなくなったが、久しぶりに歯並びを誉められ、「ああ、もっと歯を大事にしよう」なんて思った。やっぱり、あの医者、上手いなあ・・・。 そんなこんなで、親知らずの抜歯は無事おわり、やれやれ・・・の巻でした。
by jun-milky
| 2011-03-08 18:53
| 日記
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