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2014年 12月 17日
「夢二については書いておかねばならぬことがまだ二つ程ある。一つは関東大震災当時における災害地のスケッチのこと、今一つは海外旅行の特にアメリカからヨーロッパに渡ってからベルリンに滞在したときの、ナチスの権力振りを目のあたりに見て、独裁を忌む心情によって故国日本をかえりみた時の痛切な関心である。(中略) 夢二がベルリンでナチの横暴を見て、軍部の支配力が増強する日本の民衆の不幸を歎いたのは昭和八年のことであった。(中略) 夢二の不安は適中して、すでにその時以来日本はとどまるところなき戦争国となって、日本の中の民衆の苦しみは飛躍的な強制の下に置かれたのである。」 (秋山清「竹久夢二 恋と漂白の生涯」より) (竹久夢二生誕130年記念号/岡山駅前)
by jun-milky
| 2014-12-17 20:41
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